裏事情

【請負急増中】企業がドライバーを外注化するメリット5選

ryosukepapa
今回の記事でわかること

・ドライバーを外注化するメリット

・請負増加によるハイヤー会社のメリット

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はじめに

私の本業であるハイヤードライバーには大きく分けてフリー・専属・請負の3種類の働き方があります。

今回はこの中でも請負(外注)に関するお話です。

▼▼それ以外の働き方については下記の記事をご覧ください▼▼

ハイヤードライバーの働き方〜車庫番・専属・請負〜

フリーと専属はハイヤー会社が所有する緑ナンバーの車を使用するのに対し、請負は、お客様の会社が所有する白ナンバーの車を使用する勤務形態です。

請負は簡単に言うとドライバー派遣のようなものです。

私が所属している会社ではこの請負業務が昨今急増していています。

現にトータルの車両台数のうち半分以上がこの請負の車両という状態です。

これは多くの企業で今まで自社で雇用してきたドライバー業務を外注化する動きが活発化しているためです。

その要因はズバリ、不景気によるコスト削減需要です。

多くの企業で自社でドライバーを雇用する余裕がなくなってきています。

中には今でも直接雇用のドライバーを募集している企業もあるようですが、私は基本的にはおすすめしていません。

理由はハイヤードライバーという仕事のメリットをことごとく潰してしまうからです。

▼▼詳細は下記の記事で解説しています▼▼

【正直微妙です】役員付き運転手(直接雇用)をおすすめしない理由4選

今回の記事ではなぜドライバーの外注化が進んでいるのか、企業がドライバーを外注化するメリットについて詳しく掘り下げていきます。

そしてこの請負の増加はハイヤー会社の成長には欠かせないものになっています。

その理由についても詳しく解説していこうと思います。

今回の記事を読めば業界のかなりニッチな裏事情を知ることができるでしょう。

それでは始めていきます。

ドライバーを外注化するメリット

労務管理の手間がなくなる

まずは一つ目、労務管理の手間がなくなる点です。

自社でドライバーを雇用した場合、当然その企業の社員ということになります。

そうなると残業時間、給与計算、有給休暇の取得など気を使わなければいけないことが多くなってしまいます。

その点ハイヤー会社に外注してしまえばそういった面は気にせずに、ある意味都合よくドライバーを使うことができます。

昨今ブラック企業問題がメディアでも多く取り上げられているように、特に残業時間に関してはどの企業も頭を抱える問題です。

拘束時間が長くなりがちなドライバー職を外部に外注するだけでも企業の心理的な負担はかなり軽くなると思います。

社会保険料の負担がなくなる

続いて2つ目、社会保険料の負担がなくなる点です。

企業というのは雇用している従業員の社会保険料の総額の半分は負担しないといけません。

単純に毎月天引きされている金額と同じ金額を企業も支払っているわけです。

少子高齢化に伴い年々社会保険料が上がっている現状で、企業側としても大きな負担になっています。

毎月のことなので、期間が長くなるほど見過ごせない金額になってしまうでしょう。

ドライバーを外注化してしまえば自社の社員ではなくなるので、その辺の負担もなくなります。

何かあってもすぐにドライバーの交代ができる

3つ目は、何かあってもすぐにドライバーの交代ができる点です。

まず直接雇用の正社員だと現状簡単に解雇することができません。

しかし担当する役員さんとの相性などは実際にやってみないと分かりません。

外注化すればもし相性が合わないとなってしまっても、ドライバー交代の要請をすればいいだけです。

企業側としても人間関係のリスクを極限まで抑えることができます。

急な欠勤にも柔軟に対応できる

4つ目は、急な欠勤にも柔軟に対応できる点です。

直接雇用の場合、急に休まれると代わりのドライバーがいないケースが多いです。

以前ですとインフルエンザが大きなリスクでしたが、特に最近ではコロナのリスクも依然として大きいままです。

また、ドライバーの違反が重なり免停になるリスクもあります。

その点外注化しておけば、ハイヤー会社の配車デスクが代理のドライバーの手配や代理が見つからなかった場合でも最悪タクシーを手配してくれます。

企業側としては自分たちの手を煩わせる必要がなくなります。

これも精神的な安心感につながるわけです。

プロのドライバーにお願いできる

最後に5つ目は、プロのドライバーにお願いできる点です。

直接雇用の場合は2種免許を持っていない、運転免許を持っているだけの人の場合が多いです。

中にはハイヤー等の経験がある方もいるかもしてませんが、おそらく少数派でしょう。

その点外注化すれば2種免許を持ち、ハイヤーの研修を受け実務経験のあるプロのドライバーに運転をお願いすることができます。

安心を買う、という感覚ですね。

実際こういった理由で契約される企業様も多いです。

請負増加によるハイヤー会社のメリット

楽に売上UPが見込める

ここからは、こういった請負の案件が増えることによるハイヤー会社側のメリットについての解説です。

ズバリ、楽に売上UPが見込める点です。

ハイヤーの車両はクラウンやレクサス、アルファードといった高級車を扱っているため、いくら業績が好調でもそんなに簡単にポンポンと増車はできません。

古くなった既存の車両を新車に入れ替える必要もあり、そちらにも経費がかかるからです。

またハイヤー会社の営業所は都心にあることが多く、駐車場の問題もあります。

そしてハイヤー車両の保険・税金等の維持費やメンテナンスなどにも手間とお金がかかります。

ではこういった状態でどうやって売り上げを伸ばすのでしょうか。

ここで請負の出番です。

簡単に言うと、

・採用した人をハイヤーで経験を積ませる

・請負に出す

・新たに採用した人に再びハイヤーで経験を積ませる

・請負に出す

こうやってぐるぐる回していくことで事業を拡大していくわけです。

新たな請負先はいわゆる新規顧客です。

新規顧客をガンガン増やして永続利用してもらう。(リピーター)

そして空いたハイヤー車両は新たに採用した人が使う、という流れになっています。

もちろんハイヤーに乗っている人全員が新人ではないですが、こういった傾向はどこの会社でもあると思います。

まとめ

それでは本日のまとめです。

本日の解説内容

・ドライバーを外注化するメリット

・請負増加によるハイヤー会社のメリット

本日は上記の内容について解説してきました。

ドライバーを外注化するメリットは次の5点です。

ドライバーを外注化するメリット

・労務管理の手間がなくなる

・社会保険料の負担がなくなる

・何かあってもすぐにドライバーの交代ができる

・急な欠勤にも柔軟に対応できる

・プロのドライバーにお願いできる

また、請負増加によるハイヤー会社のメリットは楽に売上UPが見込める点にあります。

近年急増している請負、企業様とハイヤー会社がまさにwinwinな関係になれるものだと思っています。

皆さんも街中でスーツ姿の人間が運転している白ナンバーの高級車を見かけたら、どこかの請負車かもしれませんね。

最後までご覧いただきありがとうございました!

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ABOUT ME
りょう
りょう
現役ハイヤードライバー
30代、40代、50代からでも最高の転職を!
都内大手ハイヤー会社で働く現役のハイヤードライバー。
前職までは飲食業に従事し、うつ病直前まで疲弊するもハイヤードライバーに転職して人生が劇的に好転。
普段脚光を浴びることの少ないハイヤードライバーという仕事について、いい事も悪い事も赤裸々にお伝えしていきます。
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