基礎知識

【結構厳しい!】知られざるハイヤーの研修内容を公開!!

ryosukepapa
今回の記事でわかる事

・ハイヤーの研修の流れ

・ハイヤーの研修内容

スポンサーリンク

はじめに

一般企業と同じようにハイヤー会社に入社すると研修を受けることになります。

特に仕事柄大企業の経営者の方をお乗せすることも多いので、研修内容はとても厳しいものになります。

会社によってはまるで軍隊のようだ、と言われているところもあります。

会社によって研修内容にはかなり差があると思いますので、私の会社の例を挙げて解説していきます。

会社によってタイミングに違いはあると思いますが、私の会社では研修の前に2種免許を取りに行きました。

会社が提携している教習所の中から自宅から最寄りの教習所に通いました。

会社によっては教習所に通っている最中も日当がもらえるところもあるそうですが、私の会社では入社前に教習所に通っていたので日当はもらえませんでした。

この教習所にかかる費用ですが、会社が立て替えてくれて一定の期間働けば返済が免除になる制度を設けている会社が多いです。

私の会社でも2年以上働けば返済が免除になります。

自費で取得しようとすると20~30万円はかかりますので、かなり魅力的ですね。

無事に2種免許を取得出来たら晴れて入社、研修のスタートです。

座学

業界・会社のこと・接客用語を勉強

入社初日から社内にある研修施設で座学の研修がスタートします。

研修を担当する教官はみな過去にハイヤーの乗務経験が豊富にあるベテラン社員の方々です。

中にはタクシー経験もある方もいました。

そんな中まずは自社の歴史、ハイタク業界の現状と今後などを学んでいきます。

そこでハイヤードライバーが絶対にやってはいけない違反についての講義がありました。

結論、スピード違反と放置駐車違反です。

これらが累積してしまうと最悪の場合事業停止の行政処分を受けてしまう可能性があります。

これはかなり大きなことですよね。

▼▼詳細は下記の記事で解説しています▼▼

ハイヤードライバーが絶対にやってはいけない違反2選

続いて、自社の経営理念・社是・社訓も覚えさせられます。

そしてこれ、事あるごとに唱和させられます。

これがなかなかしんどかったと記憶しています。

一気に大量のことを覚えないといけなかったので、完全に頭がパンクしていました。

それに加えて接客用語も覚えることになります。

実務に入るとその都度臨機応変に文言は変えるのですが、研修中は基礎を固めるという意味でも一言一句完璧に覚えさせられます。

この辺は接客業経験があるので割とスムーズに覚えることができましたが、接客経験のない同期は苦労していたのを覚えています。

さらにハイヤードライバーになるにあたって大切な4つのSについてもこの研修で教わります。

セーフティ・スピーディ・サイレント・スマート、の頭文字4つです。

▼▼詳しくは下記の記事で解説しています▼▼

【本質】ハイヤーで大切な”4つのS”について解説!!

都内の地理を勉強

それに加えて都内の地理の勉強も並行して行います。

主要な幹線道路の名前、交差点名、首都高の路線名、ジャンクション、入口出口の名前などを叩き込まれました。

完全にキャパオーバーでしたが、地理に関しては実務をこなしていくうちに自然と覚えていくので、この段階でできなくてもそこまで悲観することはありません。

現に研修中は頻繁に小テストのようなものがあるのですが、私はあまり成績はよくありませんでした。

座学の研修は全部で9日間。

短期間で必死に頭に叩き込むと、いよいよ路上に出ての研修が始まります。

実技

研修用の車を運転

いよいよ実際の車を使っての研修です。

まずはドアサービスの仕方を座学で教わった接客用語を交えて、実際に車を使って行います。

車は研修用の白ナンバーのクラウンを使って、教官をお客様に見立てて研修を進めていきます。

いきなりダメ出しの嵐だったことを覚えています。

何とか合格点をもらうと次の日から路上に出ます。

私が入社した時は同期入社が他に7人いました。

トータル8人を3人・3人・2人のグループに分けて、それぞれ別の車で研修を行いました。

まずは全ての基本になる内堀通りからです。

皇居の周りを走る内堀通りが日本を走る全ての道路の起点になっています。

そしてそこから各方面に分かれていく主要幹線道路や首都高の入口出口、ハイヤーで行く確率の高い主要なオフィスビル、商業施設、高級ホテルなどを回り、車寄せへの入り方などを確認しました。

特に首都高の都心環状線は「庭のように使えるようにならないとダメだ」と指導されました。

○○インターの入口は○○通りから・出口は○○通りに出るなど、事細かに覚えさせられました。

研修も終盤に差し掛かると、成田空港・羽田空港に行って実際の送り迎えの導線の確認をしたりしました。

出発の際はここ、到着の際はここ、というようにかなり細かく教わりました。

実技研修は全部で14日間の日程です。

短期間にかなり詰め込んで覚えていきました。

また、この研修ではカーナビは

「保険として使え」

「ナビ頼りの運転はするな」

ということを教わりました。

確かにその通りなのですが、正直私は車のナビはイマイチだと思っています。

大きな理由は地図のデータが更新されないからです。

私はiPadを使ってGoogleマップを活用する方が業務を円滑に回せると思っています。

▼▼詳しくは下記の記事をご覧ください▼▼

【現役ハイヤードライバー直伝】カーナビではなくiPadでGoogleマップを活用するのが最強な理由

試験

指定されたコースを回る

いよいよ研修卒業のための試験です。

試験は営業所の緑ナンバーのハイヤーを使って実際のお客様のつもりで教官をお乗せして指定されたコースを走ります。

途中の立ち寄りポイントでは降車の際にちゃんとドアサービスができているかのチェックもされます。

また、走行中には座学で習ったことについていろいろと質問もされます。

これは実務に入った後によくおしゃべりをするお客様に当たった場合を見据えて、守秘義務をしっかり守れるか、しゃべりながらでも安全確認を怠っていないか、などを確認する狙いがあります。

基本的にこちらから話を広げることはしない、意見が割れるような話題(好きな野球チームなど)は固有名詞などは出さずに上手に対応する(受け流す)ことが求められます。

特に車内での不用意な会話がきっかけでトラブルに発展するケースも多々あるので、この辺は厳しくチェックされます。

この試験に合格すると晴れて試採用ドライバーとして営業所に配属されることになります。

所長試験を経て本採用へ

試採用になった後は営業所にて簡単な送迎の仕事から実務経験を積み、数か月後の所長試験に合格するとようやく本採用という形になります。

所長試験は朝所長のご自宅までお迎えに行き営業所までお送りする、というものです。

コースはその都度変わるのですが、やはり車内での会話、そして会話をしながら安全確認ができているかを見られます。

私の場合は入社から本採用まで約4か月間でした。

概ね標準的な期間かと思われますが、長い道のりだったなぁと思いました。

まとめ

それでは本日のまとめです。

本日の解説内容

・ハイヤーの研修の流れ

・ハイヤーの研修内容

本日は上記の内容について解説してきました。

正直私の入った会社はかなり体育会系で、入社後少し後悔をしたこともありました。

かなり向き不向きもあると思いますので、事前に確認しておくことをおすすめしています。

▼▼確認方法は下記の記事で詳しく解説しています▼▼

【どんな人?】ハイヤードライバーに「向いている人」「向いていない人」を徹底解説!!

大変なこともありますが、そこを何とか乗り切ったことにより、今の余裕のある生活を手に入れることができました。

大変なのは最初だけです。

あなたが一歩踏み出す参考になれば幸いです。

最後までご覧いただきありがとうございました!

スポンサーリンク
ABOUT ME
りょう
りょう
現役ハイヤードライバー
30代、40代、50代からでも最高の転職を!
都内大手ハイヤー会社で働く現役のハイヤードライバー。
前職までは飲食業に従事し、うつ病直前まで疲弊するもハイヤードライバーに転職して人生が劇的に好転。
普段脚光を浴びることの少ないハイヤードライバーという仕事について、いい事も悪い事も赤裸々にお伝えしていきます。
記事URLをコピーしました